アンデスにインカ帝国が出現したのが西暦1200年頃と言われている。当時、インカ帝国の中心都市はクスコに置かれていた。リマを中心とした砂漠地帯のあちこちには、年間を通じて雨が少ない気候が幸いして、数多くのインカの遺跡が今でもそのままに残っている。
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 ペルーの首都・リマ

ペルー国の広範囲にわたり大帝国を築いたインカ族は、スペイン人の征服者フランシスコ・ピサロによって1533年頃に滅ぼされた。1542年にはリマに副王庁が設置され、スペインの支配下におかれた。1821年にペルーはスペインから独立した。
ペルーの総人口は2390万人、首都リマには630万人(27%)が住んでいる。
ペルーに在住する日本人及び日系人は約8万人で、ブラジルに次ぐ大きな日系人社会を形成している。

 ナスカの地上絵

誰が?何のために描いたのかはいまだに謎とされている。
リマから南へ約400km。パンパと呼ばれる大平原をキャンバスがわりに描かれた巨大な地上絵画。450平方キロメートルの広大な面積に点在している。砂漠の中のイカの町から観光用のセスナ機に乗り換えて地上絵の上空を遊覧する。地上絵の大きさは、数10メートルから数100メートルにも及び、ハミングバード、サル、クモ、鯨、木、コンドル、宇宙飛行士等々数え切れないほどである。いずれも一筆書きの絵画である。

 インカの首都・クスコ

インカ王朝初代皇帝マンコ・カパックはクスコ周辺に徐々に国家を築いて行き、ここに一大インカ帝国を築き上げた。ここは標高3400mの高地にあり、リマからは飛行機で約1時間で到着する。標高0mのリマから、短時間で3400mの高地に到達するので、観光客の中にはは高山病に悩まされる人がいる。

 マチュピチュ遺跡

1911年、アメリカ人の歴史学者ハイラム・ビンガムによって発見されたマチュピチュ遺跡は、アンデス全域に繁栄したインカ帝国の最後の要塞都市或いは宗教都市ともいわれている。若い峰(ワイナピチュ)と老いた峰(マチュピチュ)に囲まれ、峡谷によって隔絶された標高2400mの高地にある。